さよならリトルポリス。それから、この匂いに想いを馳せて山下公園に投げキッスを。
今日は切ないお話。
さよならメガロポリスっていう言葉を、地元にいた時に使っていました。
メガロポリスっていうでかい都市群とかのことを指す言葉が存在して、僕が田舎から遠征して広島や福岡、大阪のような地方都市でVJの現場こなしてあー楽しかったじゃあ帰るかってなってセンチメンタルな気持ちになって、高速バスや飛行機から眺める夜の都市部の明かりを画面バキバキのiPhone6で写真に撮ってSNSにあげる時、きまってこの「さよならメガロポリス」という言葉を使っていました。
響きがなんかかっこいいから、「これを言い続ければ僕もおしゃれSNSマンの仲間入りだ。しめしめ」って思っていましたが、得てしてこういう考えを持つ奴は周りの目からはただの『イタい奴』にしか映らないということを、この歳になってようやく気がつきました。
去年の3/25、ぼくは東京都民になりました。
先週山口に帰省してから気がついたのだが、
ぼくがつぶやく言葉は「ただいまメガロポリス」になっていました。
それと、別の話。
先日、親父と妹が横浜の実家に遊びに来るというので出向いたんですね。
親父と一年ぶりに会ったのもあって話が弾んだのでいつも通り叔父のの作ったくれた中華そばをすすってたら、祖父が言ったんですね。「今月末で店を閉めるよ」って。
店を閉めて、この建物を全部売り払って土地を売るらしいんですね。
幼少期の頃から山口にいた僕は、この実家の店という場所に特別な感情を抱いていた。
2、3年に一度しか行けない特別な家。遊びに行くといつもトランスフォーマーの脇役のおもちゃを買ってもらえた。それからディズニーランドにも連れて行ってもらえた。
この家に来るということがイコール自分の望む欲求が全て叶う、そんな夢のような場所だった。
中国茶といろんな素材が入り混じった不思議な匂い。年寄り特有のお線香の匂い。
日常的に絶対嗅ぐことのない、でもなぜかすごく落ち着く不思議な匂い。
魔法の家。メガロポリスに佇む、一つの魔法の家。
それが一切を以って跡形もなくなる。
せつねえ〜
でも、このなんか、せつねえなあ。って気分を分かち合いたいんですよ。
リトルポリスっていうのは、勝手に僕の作ったメガロポリスの対義造語で田舎、つまり「出自に関わる思い出、ルーツの場所」を指します。
さよならリトルポリス。僕が大人になるために背中を押してくれ。
つぎはもっと人生のtipsになるお話を書こうと思います